ヨハク – 心と髪に、余白をつくる場所。

 

街の喧騒から少しだけ離れた場所にあるヘアサロン「ヨハク」。

設計のテーマは、“過剰な装飾を削ぎ落とし、静かに整える空間”。

 

床や什器にはオークの無垢材を使い、経年とともに深みを増す素材の力をそのまま空間に取り込む。

カットスペースの中心には、モルタルの質感が際立つカウンターが配置され、店舗の軸となる落ち着いた印象をつくっています。

 

奥に設けられたシャンプースペースは、あえて照度を抑えた半個室のような構成とし、施術中に自然と目を閉じたくなるような、やわらかな光の流れと静けさを大切にしました。

 

仕上げ材に頼らず、鉄骨造の天井はそのまま現しに。素地のままを受け入れる潔さが、空間に適度な緊張感と抜け感を与えています。

訪れる人の「整える時間」に、ちいさな余白が残るように。そんな思いを込めた設計です。